別名: One Step / 1 Step / Helicopter / ヘリコプター / Coffee Grinder / コーヒーグラインダー / Front Sweep / Coffeemill
床を払う一本の脚。すべての足さばきは、この一周から数え始める。
両手と片足で体を支え、残る一脚を床すれすれに大きく一周させ、回り来る脚を小さく跳んで越える足さばき。フットワークの最小単位であり、二歩・三歩はいずれもこの一周を土台に組み上げられている。
しゃがんだ姿勢から両手を床に置き、支える側の足に体重を預ける。伸ばした脚は床を掃くように回し、体の下を通る瞬間に支え足を抜いて跳び越える。要は脚の速さではなく、腰の高さを終始一定に保つことにある。腰が浮けば脚は床を離れ、沈めば跳び越える間が失われる。
英語圏の呼び名はいずれも回転の見立てに拠る。ヘリコプターは回転翼、コーヒーグラインダーは豆を挽く道具の把手の回転を指す。日本では運びの数を数えて一歩と呼ぶ。
1970年代前半には既に踊られていたとされ、ブレイキンの足さばきの中でも古い部類に数えられる。
同じ動きが土地によって別の名で呼ばれる典型である。日本語圏の「一歩」、英語圏の「ヘリコプター」「フロントスウィープ」「コーヒーグラインダー」は、いずれもこの一周を指す。逆回りに払うものは後ろ一歩(バックスウィープ)として別に扱う。
辞典に載るのは、既に名の定まった所作である。その名を負う記録が、この台帳にどれだけ在るかは別の話である。
一歩 のように名の定まった所作は、もはや誰のものでもない。だが、いま生まれつつある所作には、必ず最初に踏み出した者が在る。この台帳は、その最初を動画の公開日時によって記録している。
説明を組み立てる際に当たった資料である。記述が食い違うものは、いずれも伝えられている説として併記している。
ここに載る名は、既に世に在る所作の名である。ゆえに、新たなムーブの名として刻むことはできない(既存の所作に別の名を与え、己のものとして出すことを防ぐため)。名が同じでも形が異なる場合は、同一ムーブの真偽において扱う。